■戻る■ 下へ 次へ
男「少し早いけど、夜桜でも見に行くか。」
1 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/15(木) 23:22:16 ID:67gETY1g
〜週末 自宅〜

男「今週も仕事疲れた〜。(そろそろ桜も咲き始めたし、見に行きますか。)」


2 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/15(木) 23:27:48 ID:67gETY1g
〜目的地へ 徒歩移動〜

男「(ちょっと遠いけど、お酒飲むし…コンビニで他に何買おう…。)」


3 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/15(木) 23:34:01 ID:67gETY1g
〜コンビニ〜

店員「いらっしゃいませ〜。」

男「(ビールと…おつまみ…いなり寿司…あと…だんご)」

店員「ありがとうございました〜。」

男「(店員さんかわいかった♪)」


4 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/15(木) 23:54:51 ID:GZ6Eqlko
もうそんな時期か〜
最近暖かくなってきたよね


5 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/15(木) 23:56:46 ID:67gETY1g
〜目的地へ 徒歩移動〜

男「(遠いな…咲いてなかったらどうしよう…)」

男の目指している目的地の桜は、小さな神社の周りに植えられた数本の桜。
その神社の近くに有名な桜の名所があるのだが、男は人の多い場所での花見を嫌い、その神社に毎年足を運んでいる。
その神社も一応夜はライトアップして人を呼ぼうと試みるのだが、やはり名所の桜にはかなわず、来るのは近所の人や男同様静かに桜を眺めたい人がちらほらと行き交うだけだった。


6 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/16(金) 00:06:49 ID:LpLcNJEo
男「(でもまぁ咲いてても三分咲きぐらいかな…)」スタスタ

男「(今日の所は下見ということで…)」スタスタ

男「(お酒が飲めればそれでよし!!なんつって…)」スタスタ

男「(別にそこまでお酒好きじゃないし…こういうのって気分だし…)」スタスタ

男「(桜見ながら酒飲んでる自分に酔うYO…なんつって…)」スタスタ

男「(……1人で黙々と歩いてると変なことばっかり心の中で言っちゃう…)」スタスタ


7 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/16(金) 00:23:50 ID:LpLcNJEo
〜日が沈み あたりは暗く 夜の始まり〜

男「(そろそろ見えて…あっ見えた!)」スタスタスタスタ

男「(やっぱり三分咲きぐらいだ…。意外にも何人か歩いて見てる…週末だからかな…。)」ホッ

人の多い所が嫌いな男だが、なぜか男は何人かの花見客を見てホッとしていた。


8 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 00:37:11 ID:LpLcNJEo
〜神社 裏手〜

男「(さすがに飲み食いしてる人は居なかった…)」シュン

男「(まぁここなら人にも見られないし、気にせず始めますか。)」

神社の裏手には一本だけ桜の木が植えてあり、ライトアップもされているが、そこまで見にくる花見客は居ないため、男にとって絶好の花見スペースだった。


9 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 00:41:56 ID:LpLcNJEo
男「それじゃカンパ〜イ」カポシュ

男「…。」グビグビ

男「プハァ〜」

男「…。」オツマミポリポリ

男「(桜綺麗だねぇ…あっ…月も出てる…風流だねぇ…。)」


10 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/16(金) 02:33:44 ID:EFMaPsdU
夜桜良いけどクソ寒いんだよな


11 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/16(金) 14:42:31 ID:LpLcNJEo
男「(…とはいえ、1人じゃなんもやることないな…。)」グビッ

男「(家出るとき、誰か誘おうかと考えたけど、三分咲きじゃ誰も来ないだろうし…)」ポリッ

男「(まぁそんなこと考えてたって仕方ないな…桜…桜…)」グビグビ


12 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 14:53:59 ID:LpLcNJEo
男「(…そういえば、桜の木の下には死体が埋まってるって言うよな…)」

男「(あの花のピンク色は死者の血を吸い上げたからだとか…ホントなら事件だな…)」ブルブル

男「(…って俺…全然花見に集中してねぇ…)」ガクッ…

?「あの〜すいません…。」

男「うわっ」ビクッ!!

声のした方に振り向くと、巫女の衣装を着た女性が立っていた。

巫女「あっ…すいません。」アセアセ

男「あっ…はい。なんでしょうか?」


14 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 23:30:47 ID:LpLcNJEo
巫女「いえ、この神社でお花見されるなんて珍しいな〜と思いまして。」

男「えぇ…静かに花見が出来るんで毎年来てるんです。(キレイな人だな〜…でもこの神社に巫女さんなんていたっけ…?)」

巫女「そうでしたか…。…少しお隣よろしいですか?」

男「えっ…はい、どうぞ。お仕事は大丈夫なんですか?」

巫女「今日はもうおしまいです。お隣失礼しますね。」


15 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/16(金) 23:47:34 ID:LpLcNJEo
巫女「まだ桜の方は咲き始めで、少し物足りないですね。」

男「これからですよ。毎日見に来て日に日に咲いて満開になるのを見るのが毎年の楽しみなんです。」

巫女「男さんて渋いんですね。」

男「いやいや、桜も好きなんですが…花よりだんごって感じで…」

巫女「それでも桜を眺めて、四季の移り変わりを楽しめるというのは素晴らしいことです。」


16 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/17(土) 00:00:04 ID:bCD9fMyY
巫女「春の足音はすぐそこまで来てますけど、やっぱり夜は少し冷え込みますね。」ブルッ

男「…もしあれなら一緒に飲みませんか?酔えば気にならなくなりますよ?」

巫女「(…お酒はちょっとマズいかも…でも、勧めてくれてるし…)」

男「…おつまみ終わっちゃったんですけど、いなり寿司とだんごなら…。」

巫女「少しだけ…いなり寿司も下さい。」


17 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/17(土) 00:04:49 ID:daFA9MDU
巫女と夜桜
ええのう、C


18 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/17(土) 00:08:33 ID:bCD9fMyY
男「それじゃどうぞ。」ガサゴソ

袋から缶ビールといなり寿司を取り出す。

巫女「あっすいません。(わぁ、いなり寿司だぁ。)」

男「まぁ桜でも食べながら、飲んじゃって下さい。」

巫女「…?」キョトン

男「あっ桜でも見ながら…でした…。飲みすぎたみたいです。」アセアセ


19 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/17(土) 00:20:42 ID:bCD9fMyY
巫女「…。」パカッ…パクパク

男「…。(あれっ、先にいなり寿司…?お腹に何か入れてからってことか…。)」

巫女「…。」パクパク…

男「…。(あれっ二個目…すごくおしとやかに食べてて絵になる…。)」

男はそれ以上見るのも失礼と思って、桜を眺めた。

巫女「…。」パクパク…カポシュ…グビッ…

男「…。(食べてるときしゃべらないんだ…なんか間が持たない…。)」

巫女「…。(あっやっぱり…お酒…。)」


20 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/17(土) 00:30:18 ID:bCD9fMyY


男「(静かになった…。食べ終わったのかな…。)」

カシャン…カラカラ…シュワシュワ〜

地面に缶ビールが落ちる音がした。男は巫女の方へ目線を移す。

巫女「…。」

巫女はいなり寿司の空き容器を膝に抱え、黙ったままうつむいていた。

男「巫女さん…?」

男は様子をうかがうため少し近づいて、ある異変に気づいた。
男「巫女さん…頭…あと…シッポ…?」


21 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/17(土) 00:42:16 ID:daFA9MDU
巫女&狐娘とは
たまらんがな


22 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/17(土) 01:23:21 ID:bCD9fMyY
男「…えっ〜と…いかんな…飲み過ぎて、おかしな幻覚が…」

男「巫女さん、大丈夫ですか?もしかしてお酒ダメでしたか?…お水買ってくるんで少し待っててくださいね。」スッ

男は水を買いに行くため立ち上がり、巫女に背を向ける。

ガシッ…グイッ…

男「うわっ…」バタッ

巫女に腕を掴まれ引っ張られたために、体は半回転、巫女と対面になるようにしりもちをつく。

男「いったた…。…巫女さん?」

巫女は男に這い寄り、赤らめた顔を男の顔のすぐそばまで近づけた。

巫女「私…役立たずなんでしょうか…誰からも認められなくて…周りのみんなは着実に成果を出してて…私…どうしたらいいのか…。」

男「いや、巫女さん、落ち着いて…」


23 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/17(土) 01:43:19 ID:bCD9fMyY
巫女「…も…いっそ…こと…落ち…ぶれ…、化け…狐に…いろんな…惑わし…て…悪い…こと」ボソボソ

男「(何か言ってる…)」

巫女「キス…しましょう…。」ニヤニヤ

男「はいっ…!?」

巫女「問答無用です。行きます。」

男「あっいや、ちょっと待ってって…うわっ…。」ギュッ

強く目をつむり、覚悟を決める男。

チュッ…

男「…。」

男はゆっくりと目を開ける。

男「…えっ…キツネ?」


24 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/17(土) 14:04:10 ID:bCD9fMyY
男「…えっと…。」

男はキツネを横に降ろし、体を起こす。キツネは眠っているらしく動きだす気配がない。

男「(いい加減、酔ったせいにしてないで現実見ないと…)」


男は、巫女服から頭だけ出しているキツネを見て、現状の把握に努めている。

男「(まぁ現実見たとして、キツネに化かされた…ってことだよな…結論が非現実的すぎる…)」

男「(とりあえず、神社の裏で男、ビール、巫女服、は他人に見られたらヤバい…)」


25 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/17(土) 14:27:07 ID:bCD9fMyY
男「(まぁそれらしいことになりかけたから、ヤバいもなにも…)」

男「(…片付けて急いで帰るか…)」

男は周りのゴミを袋にまとめる。

男「(問題はキツネと巫女服…化かされたとはいえ、寒い中放置はかわいそうだな…悪さしようとした感じでもなかったし…。酔わせて眠らせたの俺だし…。)」

男「(巫女服このまま置いてくのも後々噂になって明日以降ここに来れなくなる…)」

男「家に連れてくか…」ハァ…

キツネを巫女服に包み、袋のようにして持ち上げ、その場をあとにした。


26 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/17(土) 18:11:48 ID:bCD9fMyY
〜翌日〜

チュンチュン…

キツネ「(ん…頭痛い…)」ズキズキ
キツネ「(ここ…どこ…人間の家の寝室?…誰もいない…)」キョロキョロ

キツネ「(昨日は確か…そうだ…男の人と桜見てて…なんだっけ…?)」

キツネ「(…記憶ないから分からないけど、あの男の人の家かな…?どちらにせよ…人間の家で、この格好じゃマズい…)」アワアワ

シュワ〜ン

女「(これでよし!!)」エッヘン

女「(この家の人に話聞きにいかなきゃ…テレビの音するから、このドアの先かな…)」ガチャ

男「(あっ起きてきた…扉開けられるって事はやっぱり化けられるんだ…)」

女「…おはようございます…。」ソロ〜

男「…あっおはよ〜…って、ちょっと!!」

女「…はっ…はいっ…」ビクッ

男「…あっいや…服が…」ドキドキ…

女「…えっ…あっ…すっ…すいません…」ヒュッ、バタン!


29 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/17(土) 21:11:59 ID:bCD9fMyY
女「(あぅ…頭痛いし…寝起きだったから…)」ハキハキ

女「(でも女の人だって思ってもらえてるみたいだし、まだ大丈夫だよね…)」ピシッ

ガチャ

女「先程は失礼しました…おはようございます。」

男「あぁ、おはよう…。まぁちょっとそこに座ってもらって…。ちょっと話したいことがあるんで…。」

女「…?はい、わかりました。」ストン

男「あなたキツネですよね。」

女「…。(えっ…バレてる…)」ダラダラ…

女「えっいや……はい…キツネ…です…。」シュン…


30 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/17(土) 22:27:58 ID:bCD9fMyY
女「でもなんで、私がキツネだってバレたんでしょうか…昨日お酒を頂いてから、記憶がなくて、今もボーッとしちゃってて…やっぱりその間…?」

男「あっまぁ…それであの場所でキツネに戻っちゃって、そのままにするのもってことで、家にね。」

女「あっ…ありがとうございます…」

男「んでベッドの横にキツネのあなたを寝かせたんだけど、今あの時の巫女さんで出てくるから…まぁドア開けるために人に化けるのは想定してたけど、まさか近くに置いておいた巫女服を着ずに出てくるとは思いませんでしたよ…。」

女「すっ…すいません(よく考えればキツネの姿で寝てたんだから、部屋で暴れたり、ドア引っ掻いた方が自然だったんだ…。)」


31 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/17(土) 22:54:30 ID:bCD9fMyY
男「んで俺も色々聞きたいことあるんだけど、一番聞きたいことは…俺に化けて近づいた目的ってなんですか?」

女「…それは…。」
女「…神…様に…なるため…です。」ボソボソ

男「えっ?」

女「…神様になるためです!」

男「はっ?」


32 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/17(土) 23:24:22 ID:bCD9fMyY
女「お稲荷さま。キツネの神様です。その神様になるための試験があるんです。」

女「神様になることがキツネの世では誇りとされてるんです。」

女「神様になるための条件…人間界に馴染み、人の願いを叶え、人に幸せを与えること。」

女「その試験…桜が咲き始めるころスタート…その次の年の桜が散るまでが期限。神様になれる試験は生涯一度きり。」

女「そして昨日…男さんに出会って寂しげに桜を眺めていらしたので、お声をかけたのです。どうしたのかな…何か悩みがあるのかな…もしあるなら力になってあげたいな…って…」


33 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/17(土) 23:29:44 ID:bCD9fMyY
男「…はぁ…なるほど…。じゃあ、あなたもその試験を受ける年になったから、神様になるために動いていた…ってこと?」

女「いえ、もうすぐ…試験期間が終わります…」シュン…


34 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/18(日) 11:35:35 ID:MJa2jMn.
女「条件さえクリアすれば、その時点で試験官役の神様に呼ばれて神様になれるんですが…」

女「周りのキツネさんたちは着実にこなして神様になっていって…」

女「あるキツネさんは試験前から人間界におりて仕事に就いて成績を残したり…」

女「あるキツネさんは犯罪者を捕まえたり…」

女「あるキツネさんは…」

男「ん、それで、あなたは人間界でなにを…?」


35 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/18(日) 11:46:11 ID:MJa2jMn.
女「私…なかなか人間の方と馴染むのが苦手で…」

女「それでも、私なりに色々…」
女「道を渡れないで困ってるおばあさんを渡らせてあげたり…荷物持ってあげたり。」

女「お店で迷子になった子を迷子センターに連れて行ったり…。」

女「…狭い通路ですれ違いになるとき、道を譲ったり…。」

女「…それから…えっと…えっと…。」

男「ようするに…神様になれるレベルのすごいことが出来なかったわけですか…。」


36 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/18(日) 12:04:28 ID:MJa2jMn.
女「…はい…私もそれじゃダメだと思って巫女のアルバイトを始めたんですが、長続きしなくて…失敗ばかりで、迷惑かけちゃったし…」

男「キツネの世界も色々大変なんですね…。」

女「…。試験終了まであと数日…。まだなれてないキツネさんは諦めて山に戻ったり…。最初から神様になる気がないキツネさんは人間界で人間を化かして騙して生きています。」

女「神様になれず山に戻っても神様になれなかった役立たずとして扱われて…」

女「辛くなって自殺…もしくは生きるために人間界に行って人間を化かして騙して…」


37 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/18(日) 13:18:42 ID:MJa2jMn.
男「…。」

女「…私も…さすがに、もうダメかな…なんて…」

女「昨日も神社の近くの名所に行って困ってる人は居ないかとか悩んでる人はって探したんですけど…」

女「今年から試験を始めた新しいキツネさんたちがたくさん居て…みんなの方がスムーズに動いてて…そこを逃げ出すように離れたんです。」

女「もぅ何もしないで、山にも帰らずに死んでしまおうかな…って考えながら…住みかにしてる所に帰る途中、あの神社を見つけて…あなたに…。」


40 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/18(日) 22:52:46 ID:MJa2jMn.
男「…あなたの目的…人を助けて幸せにする…あなたは昨日俺が悩み抱えてるんじゃないかって近づいてきた…ですよね…」
女「…。」コクッ

男「俺はさ…これといって特に悩みはないんだ…てことはさ…今のあなたにとって、俺が力になることはないんだよね?」

女「…はい…昨日今日とお世話になりました…そろそろ失礼しますね…ご迷惑おかけしてすみませんでした…。」スッ

男「あっいや、違う…そうじゃなくて…」

男「あなたと試験の間に俺は無関係で不必要な人間だけどさ…話聞いて、なんか手助け出来ないかなとかさ…余計なお世話かもしれないけど…。」


41 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/18(日) 23:29:14 ID:MJa2jMn.
女「いえ…余計なお世話なんて…ありがとうございます。でも…もう諦めました…私は神様になれる器じゃなかったんです…」

女「一年間のあいだに人間界で色んなことがあって人の温かさにも触れて…今もこうして私を気遣ってくれる人も…」

女「思い残すことは何もありません。死ぬのは怖いですけど、人間を騙して生きるなんてことはもっとしちゃいけないんです。」

男「あきらめんなよぉぉぉ〜」(マツオカ風)

女「はっはい!」ビクッ

男「シジミもトゥルルってがんばってんだよ〜」(マツオカ風)

女「えっ…シジミ…?」

男「まぁあれです…死ぬのは絶対ダメですよ。…試験も最後まで諦めないこと。」コホン

男「もし試験に落ちたら、いつでも家に来てください。キツネのエサ代くらいなら出せますから。」

女「…。」ジワッ
女「ありがとう…グスッ…ございます…。」ウルウル


42 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/18(日) 23:50:19 ID:MJa2jMn.
女「私…ガンバりますね。」フキフキ
女「男さんに元気貰ったので、困って元気ない人に分けてきます♪」

男「その調子。また何かあったらいつでもどうぞ。」ニコッ

女「ありがとうございます!」ペコッ

もしあれなら、この家を住みかにしてもらっても構わないと男は提案したが、それでは男さんに気を遣わせてしまうと丁寧に断りを入れ、女は家を出ていった。


43 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/19(月) 01:26:19 ID:lRf7Z1so
〜夕方〜

ガバッ

男「ありゃ…寝ちまってた…まぁ色々あったし、疲れてたからな…」

男「(あいつ上手くやってるかな…)」

男「(気にしても仕方ないし、桜見に行くか…)」


44 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/19(月) 13:39:35 ID:lRf7Z1so
〜目的地へ、徒歩移動〜

男「(あいつも来るかな…でもまた会おうって話はしなかったし…力になるって言った時、その言葉に甘える様子もなかった…)」

男「(まぁ俺があいつにしてやれることはないし…きっとあいつも自分のことだから1人でやりたいんだろうな…)」


45 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/19(月) 13:49:26 ID:lRf7Z1so
〜コンビニ〜

店員「ビールが二点、オレンジジュースが一点、お茶が一点、おつまみが二点、いなり寿司が二点、お団子が一点、合計で〜…。」

男「(べっ…別に、来なくったって全部自分で食べるからいいんだからね///…なんつって…)」


46 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/19(月) 20:38:47 ID:lRf7Z1so
〜神社 裏手〜

男「(あいつは来てない…か…まぁ桜を見に来たんだから居ても居なくても一緒だよな…)」

男「桜、昨日より咲いて四分咲きくらいかな…」カポシュ…グビッ

〜数時間後〜

男「そろそろ帰らないと…」


47 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/19(月) 20:47:03 ID:lRf7Z1so
次の日も、そのまた次の日も男は桜を見に行ったが、女が姿を見せる事はなかった…。

そして桜も日を追うごとに咲き乱れ花見客の目を楽しませていた。



次へ 戻る 上へ